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1.病院経営を取り巻く環境     2.医療の質とは                3.医療の質マネジメントシステムの種類
4.質のマネジメントの8原則     5.マネジメントシステム構築のポイント  6.医療の質の向上策
7.システム構築に要する期間     目次へもどる                (注)印刷する場合は用紙の向きを横に設定してください。



 医療の質マネジメントの種類
  
 
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マネジメントシステムの種類の説明に入る前に、認定(認証)システムについて説明します。


組織は、認定を受けようとするマネジメントシステムの基準に合うように
マネジメントシステムを構築します。そして、顧客や社会に向かって、自分の組織は基準に合っていることを宣言します。
ところが、組織が勝手に宣言しても、手前味噌ではないかということで誰も信用してくれません。
そこで、その組織とは利害関係のない第三者の専門機関が、その組織を審査して、基準に合っていれば認定書を与えるという方法で世間に公表します。
この認定の公表をみた顧客や市民が、あの組織は、信用が置けると判断してくれる。
これが、第三者認定のしくみです。

認定の種類には色々ありますが、病院に関係するものとしては
・病院機能評価
・ISO9001(品質マネジメントシステム)
.・ISO14001(環境マネジメントシステム)
・ISO17799(情報セキュリティーマネジメントシステム)
などがあります。
                             


病院機能評価

まず、病院機能評価について説明します。
病院機能評価は、(財)日本医療機能評価による評価です。
右の6つの領域の評価があります。精神科病床・療養病床を有する場合には、ざらに固有の機能評価が追加になります。
詳細は病院機能評価機構のホームページを参照下さい。

2004年8月末現在、全国で1371の病院が認定を受けています。
 




病院機能評価の流れは右のようになっており、申し込みから審査まで約1年を要します。

関係者からお聞きしたところでは、Ver.5(2002年に制定された評価基準)での合格率は約20%ということです。
不合格の原因は、
 ・医療法がキチンと守れるようになっていない。
 ・患者中心のシステムになっていない。
ということが多く、審査結果報告書でどこをどう直したらよいかという改善点のアドバイスがあります。

これらのアドバイスにもとづて、指摘事項を改善し、1年後再審査を受けた場合の合格率は約80%だそうです。
なお、これらの改善段階で体制や設備を直すために少なからず費用が必要になることもあるようです。
 


ISO9000


次に、ISO9000について説明します。


ISO9000は世界に中で経営がうまくいっている組織の運営方法を調査し、その原則を組織運営の基準にしたものです。

ねらいとするところは、はじめから正しい作業を行う手順を標準化することによって患者・家族の満足を得ることを目的としています。

ISO9000では、しくみとして、組織は何をしなけらばならないかを定めていますが、どのようにしなけらばならないかは定めてはいません。ここのところに病院機能評価と基本的な違いがあります。
 





認証取得までの流れは、病院機能評価とほぼ同じですがどのようにしなければならないという絶対的な基準がなく、継続的改善しくみができていればよい、ということで99%合格します。
99%といったのは、皆さん自力でやられる場合は、要領を得ない点があり途中で挫折するケースもありますが、コンサルタントを入れた場合は100%合格しています。
 







病院機能評価とISO9000を比較してみると
・病院機能評価では医療独自の専門的評価、
・ISO9000では、患者・家族の満足という観点からの継続的改善のしくみの評価
という点にウエートがおかれています。

また、病院機能では認定後5年間は審査がありませんが、ISO9000では6ケ月または1年ごとに定期的に維持審査があります。
  


TQM


次にTQMですが、Plan−Do−Check−Action のデミングサークルの考え方を経営に取り入れたものです。

認証制度はありませんが、この活動の延長線上にデミング賞や日本経営品質賞があります。

実施事項としては、主としてマネジメントの質の観点から、方針管理と機能別管理、医療サービスの品質保証(医療過誤などの予防処置)、QCサークル活動などを行いなす。
 





以上を、まとめてみると
・病院機能評価は主として専門技術の質
・ISO9000は患者サービスの質
・TQMはマネジメントの質
といった点を重点としています。

ですから、皆さん方が、今何を期待するかによって、これらを使い分けることが大切です。

費用を考えずにいうならば、ISOをベースにして、これらの組み合わせが望ましいでしょう。
 

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