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統合マニュアルの目次の作成 |
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統合マニュアルの目次(図表4)は、マネジメントのプロセス図のプロセス順とします。
統合マニュアルの内容は、組織の目的、方針、マネジメントのプロセス図、事業プロセス図、実施体制、プロセスに該当する規格の要求条項、文書化した情報のありかを示す索引程度の簡潔なものと、プロセスの実施手順・方法まで含めたものが考えられる。
この事例では、20名程度の小企業であり、できる限り文書の数を減らすことと、統合マニュアルを社員教育に活用することを目的としてプロセスの実施手順・方法まで含めたものとしてあるため、ページ数が多くなっています。
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図表1 統合マニュアルの目次例 |
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■統合マニュアル文例
章 目 次 ページ
目 次 2
1 組織の状況 3
企業概要
事業環境の理解
利害関係者のニーズ及び期待
マネジメントシステムの適用範囲
マネジメントシステム及びそのプロセス
2 基本方針 12
3 リーダーシップ 13
最高経営者の一般的責任
組織構造及び責任及び権限
4 計画 17
リスク及び機会への取組み
環境側面の特定/順守義務
目標の設定と実施計画の策定
5 支援 25
資源の運用管理
コミュニケーション
文書化した情報の管理
6 金属製圧力容器・貯蔵容器の設計・製造及び修理 34
運用の計画及び管理
マーケティング及び受注
圧力容器の設計・開発
生産計画及び購買
製造及び修理
7 機器類の配置設計及び、管工事・土木工事の施工 49
運用の計画及び管理
マーケティング及び受注
機器類の配置設計
施工管理
施工
8 環境側面の運用管理 61
運用の計画及び管理
緊急事態への準備及び対応
9 パフォーマンス評価 62
監視、測定、分析及び評価
内部監査
マネジマントレビュー
10 改善 68
不適合及び是正処置
継続的改善
改訂履歴 70
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組織の状況 |
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ISO/FDIS9001 4.1 組織及びその状況の理解
組織の目的及び戦略的な方向性に関連し、その品質マネジメントシステムの意図した成果を達成する組織の能力に影響を与える、外部及び内部の課題を決定しなければならない。 |
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組織の目的とは、先に解説した「顧客の創造」です。「品質マネジメントシステムの意図した成果」とは、この規格箇条1の適用範囲に記載されている次のです。
a)顧客要求事項及び適用される法令・規制要求事項を満たした製品及びサービスを提供する能力をもつこと。
b)品質マネジメントシステムの継続的改善のプロセスを含むシステムの効果的な適用、並びに顧客要求事項及び適用される法令・規制要求事項への保証を通して、顧客満足の向上を目指すこと。
外部の状況の理解の検討項目は注記2、内部の状況の理解の検討項目は注記3に解説されています。
課題を決定するとありますが、「課題」に相当する部分の原文は issues です。
issues の意味は、「ディベートや論議のための主要なトピックや問題」を指します。
ISO14001:2015「4.1 組織及びその状況の理解」の場合も基本的には同じですが、ISO14001 の場合は「組織から影響を受ける環境状況」と「組織に影響を与える可能性がある環境状況」の両方の観点から課題を決定することが要求されているので項目を分け記載します。 |
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利害関係者のニーズ及び期待の理解 |
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利害関係者とは、活動或いは決定に影響を与える個人又は人々の集まりです。
顧客、製品の使用者、オーナー、経営者、提供者、銀行、組合、行政、NPO団体などが考えられます。
これらの中で、自社の経営に密接に影響を及ぼす利害関係者が誰であるであるかを決定する。決定した利害関係者の期待及びニーズ(即ち要求事項)を明確にすることが必要です。
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図表4 利害関係者 |
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