環境保全が企業利益に結びつくアドバイス
右に3つのグラフがあります。
一番上はJABが公開しているISO9001認証登録件数の推移グラフ。
二番目が同じくISO14001の認証登録件数の推移グラフ。
三番目がエコアクション21の認証登録件数の推移グラフです。
ISO9001やISO14001の認証登録件数は総数では減少傾向にあるが、実際には1年間に総数の10%程度の登録放棄がある一方で、新たに8%程度の新規登録がある。
その差が見かけ上の総登録件数の減少となって表われている。登録放棄は業種によって差があり、最も認証登録件数の多い建設業の放棄率が高いことが、全体の総件数の低下させている。
エコアクション21は順調に伸びているように見えるが、実態をみると、やはり登録放棄がありISO9001やISO14001と変わる所はない。
ただ、エコアクション21には
・自治体イニシアティブ、グリーン化プログラムといった集合形式の無料コンサル制度がある。
・認証登録・審査費用がISOと比較して安い。
・審査の際に審査人がアドバイスをすることを推奨している。
・規格(ガイドライン)は環境省が制定しており、国が推奨しているという印象を与える。
といった理由で、登録放棄以上に新規登録が圧倒的に多い。
これらの条件が消えれば、エコアクション21もISO9001やISO14001と同じ経過をたどることになるでしょう。
来る11月4日(金)・5日(土)に第6回エコアクション21全国交流大会in金沢があり、私は実行委員の1人として、一つの分科会を担当しています。
⇒ 第6回エコアクション21全国交流大会in金沢の紹介ページ
分科会のテーマを決める前に、北陸地域の過去の認証登録事業者の更新申請書のアンケートを分析して見た所「エコアクション21に取り組んだが期待した効果がなかった」という回答が1/4を占めていた。その回答者の中には、その後登録放棄をした事業者も含まれている。
「期待した効果がない」とは、掛けた労力や費用の割にコスト低減や売上向上に役に立たなかった」という意味であろう。
ISO14001やエコアクション21は、本来、環境保全への事業者の自発的取組みを目指して作られたスキームであるが「衣食足りて礼節を知る」の例えのように、会社の利益が上がってこそ自発的な取組みが可能となる、ということが現実であろう。
そこで、私の担当する分科会では「環境保全が企業利益に結びつくアドバイス」を分科会のテーマとした。
この分科会では、簡単な意見発表や事例発表に基づき会場とのディスカッションを通して、お互いが何らかの気付きが得られれば良いと思っています。
発表は6つを予定しており、現在その発表原稿が出来上がった所です。6つの発表の内、私が2つの発表を行います。他の人の発表原稿は公開できませんが、私の発表原稿(スライド)を以下に公開します。
なお、大会申し込みは9月28日までで、JTBの以下のページより申し込みが可能です。
⇒ JTB中部金沢支店の特設ホームぺ―ジ
エコアクション認証取得済み事業者・認証取得を希望する事業者は無料です。
事業者の方は、第一分科会以外の分科会へ参加されても余り参考にならないと思いますので、第1分科会へ申し込み下さい。
但し、JTBの申し込みページは、上限枠120名でプログラムを組んであり、現時点で、第1分科会は120名に達し、在庫ゼロと表示されます。
しかし、実際の会場は200名位入れます。
この場合、申し込み時に、第4分科会(地域事務局の分科会)にマークを入れて、質問事項記入欄に「在庫枠の関係で第4分科会をマークしましたが、事業者ですので、第1分科会に変更お願いします」と記載しておいて下さい。
また、その旨申し込んだことを私までメールで連絡ください。
私の方から大会事務局に連絡し、第1分科会に変更するよう手続きします。
2011.09.21.21:58 | Permalink | Comments (0) | Track Backs (0) | a EA21で気づいたこと
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