待機電力のカットについて
エコアクション21認証登録は2004年10月に始まったが、当地石川県では、その前身である環境活動プログラムに登録されていた事業者が300社ほどあった。その中の約100社が3月~5月にかけて、一斉にエコアクション21に移行したため先月、2月・3月は審査が集中しました。
もっともエコアクション21の審査は連続4回でお役御免ということで今年は4年目、制度設立当初より審査人も倍増していることもあり、来年以降は、このような集中はなくなると思います。
この間の審査で気づいたことを2つほど紹介させていただきます。
一つ目は「待機電力のカット」についてです。
EA21の審査でお伺いした会社では、エヤコンの温度管理、不要な電気をこまめに消す、蛍光灯の間引きといったことは、ほぼ実施されていました。
ところが待機電力のカットはやっていない。やっていないというよりは、当事者はやっているつもりであるが、実際はカットされていないということです。
これまで、お伺いした7社について毎回待機電力のカットの実施状況を確認してみましたが、実施されている会社は1社だけでした。残りの会社は気がついていないか、やったつもりでいるが実際にはカットされていないという状態でした。
この原因は、どこで待機電力がカットされるかという仕組みをご存知ないということのようです。
そこで、その仕組みを紹介します。
■ エヤコンの待機電力
エヤコンの待機電力は製造年月によって異なるが、2007年頃以前に設置されたエヤコンでは省エネ回路が組み込まれておらず、リモコン電源を切ってあっても1台当たり5~7Wの待機電力が常時発生している。
各社の事務所をまわって見ると、「リモコン電源をOFFにしたからもう待機電力が発生していない」と勘違いしておられる方が多数おられる、ことに気づきました。
エヤコンの配線は [①メンスイッチ]→[②(区画やエヤコンごとに設置された)ブレーカー] →[③リモコン] →[④エヤコン]とつながっており、待機電力をカットするには②のブレーカーを切らなければならない。
右の写真は私の自宅のブレーカーですが、一つのブレーカーは一つのエヤコンにつながっている。事務所でも同じです。どのブレーカーがどのエヤコンにつながっているかを確認して、ラベル表示をする。春・秋の不使用期間や、できれば帰りにスイッチを切って夜間も待機電力が発生しないようにすることが望ましいですね。
■ パソコンの待機電力
パソコンの液晶モニターの待機電力は1~3W/台ですが、それでも台数が多いとバカになりません。多くの事務所での配線は[サーバー] ~【[パソコン] →[液晶モニター]】と接続されており、業務終了後はパソコンのスイッチはキチンと切っておられるようです。ところが液晶モニターのスイッチを切っていない会社が多い。
これは、パソコンのスイッチをOFFにすれば液晶モニターの電源も切れると勘違いされていることのようです。
右はパソコンの液晶モニターですが、待機電力をカットするには矢印の部分のボタンを押してライトが消えたことを確認する必要があります。
私がお伺いした会社の中で1社だけですが、これが見事に徹底して行われた会社がありました。商社さんで台数が多いこともありますが、このこと以外の省エネ活動も全てしっかりしていましたね。
■ コピー機
コピー機の待機電力は意外と大きい。機種にもよるがコピー機は5~15Wほどある。FAX複合機となるとスリープモードで70~100Wほどになる。
コピー機の方は帰りに切っているが、FAX複合機は年中つけっぱなしとなる。もったいないですね。
このような場面で活用するツールがNTTより発売されている。
⇒ 節電虫(せつでんむし)
事務所の規模にもよりますが、私の試算では、これらのことを実施していただくと、事務所の電力使用量を約1%削減できると思います。
2009.03.06.21:49 | Permalink | Comments (0) | Track Backs (0) | c 省エネルギーあれこれ
Track Back URL: