中小企業の環境マネジメントシステム導入版

私のエコアクション21のホームページを見ていただいた方より、突然、今から伺いたいという電話があった。
あいにく、でかける間際だったので、電話だけでお話を伺うことにした。

その方は、水回りの仕事をされているが、「飲食関連事業者に行ったときにエコアクション21を紹介した。先方は『やりたいがどうしたらよいか』といっているので導入の進め方を教えて欲しい」との話でした。
導入を考えている事業者の地域を聞くと、石川県の方であるが、能登地方で私の居所よりかなり遠い。
仕事の必要性から、というよりは、環境保全にかかわりたいとう気持ちから導入を考えておられるようだ。

地域事務局と相談して、近くのEA21審査人のコンサルを受けるように話をしたが、電話で話しているうちに、そんな進め方をしても仕事上必要ということがない場合は「お金がかかる、面倒だ」ということになってやめてしまうのでないか、と気になった。
そこで「エコアクション21をやる前に、先ず導入版をやってはどうですか。 「いしかわ事業者版環境ISO」というのがあります。「いしかわ事業者版環境ISO」は登録まで含めて1万円です。それで、1年位やって練習してから、次の年度にエコアクション21に取り組むように進めてはどうか、とアドバイスした。

このように、手軽に環境マネジメントシステムを導入しようという企業にとっては「導入版」は大変便利である。
石川県に限らず、大分県、岐阜県、飯田市、板橋区、目黒区でも無料に近い簡易型環境マネジメントシステム(以下EMSと記載)が用意されている。
先のブロク「環境マネジメントシステムの段階的構築」でも紹介したが、このような導入版があると、初めて環境マネジメントシステム事業者には、手軽に取り組みやすい。

しかし、これらの簡易型EMSは、完成度が低く、できればエコアクション21まで進んで欲しいと思います。

エコアクション21のガイドラインは今年中に改定される予定であるが、その改定を織り込んだ状態で「いしかわ事業者版環境ISO」と、どこが違うのか比較してみました。

色々書いてありますが、簡易型EMSに根本的に不足している点は、

① 簡易型は制度上「登録」であるが、第三者「認証」ではない。すなはち、お金をかけた審査が入っていないので、独りよがりになりがちで、体系的・客観的な評価が入ったものではない。
② その業種に対応した製品・サービスのライフサイクル全体への配慮が明確でない。
③ 環境負荷の算定が将来の排出量取引を視野に入れた公式的な算出に至っていない。

ということではないかと思います。

     「いしかわ事業者版環境ISO」と「エコアクション21」の比較

080404ems

2008.04.04.19:59 | Permalink | Comments (0) | Track Backs (0) | a EA21で気づいたこと

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